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すっかり更新が滞っていましたが、覗いて下さった方、ありがとうございます!
お題、始めました。
01:たたく
02:つねる
03:噛む
04:叫ぶ
05:口の端が切れた
06:ひっぱる
07:殴られた
08:泣きわめく
09:抵抗する
10:鼻血
11:マウントポジション
12:立てない
13:徹底的に
配布元様:ボコ題
少しずつ更新する予定です。よろしかったらおつきあいくださいませv
↓一つ目のお題はチカダテです
おちびちゃんの恋の後のお話です
お題、始めました。
01:たたく
02:つねる
03:噛む
04:叫ぶ
05:口の端が切れた
06:ひっぱる
07:殴られた
08:泣きわめく
09:抵抗する
10:鼻血
11:マウントポジション
12:立てない
13:徹底的に
配布元様:ボコ題
少しずつ更新する予定です。よろしかったらおつきあいくださいませv
↓一つ目のお題はチカダテです
おちびちゃんの恋の後のお話です
本当の宝なんて、それこそどうでも良かったのだ。
元親が求めるものは、目に見える宝では無かった。自分の血を滾らせてくれる何か、それを求めただけだった。
奥州を訪れたのも、それが理由だった。
供も無く、話相手は鸚鵡だけ。自由気ままは信条の鬼が島、そこを離れてまでみたのは、自分を熱くさせるものを探す為だ。
一目見た瞬間に、これが自分の探していたものだと判った。
三日月の前立ての下、一つ目は誰にも無い輝きを持っていた。天下取りと嘯く口も、元親を魅了してやまなかった。
元親は一目で竜に魅入られた。
何もかも捨てて、この地に住まう事も厭わない。運命の相手だと思えた。
「何をニヤニヤ見てやがるんだよ」
眠っていたと思った政宗の隻眼が、気怠げに開かれた。緋色の襦袢をだらしなく羽織った腕が伸びて、元親の頭を叩く。
「いてっ…なんだよ、可愛い顔して寝てんなと思っただけだろーが」
「…そう言う恥ずかしい事を、言うんじゃねぇよ」
元親はもう一つ頭を叩かれた。
今度は元親も黙って叩かれはしない、政宗の腕を引き寄せて自分の胸の抱え込んだ。六爪を操るようには見えない細い腰を抱きよせて、寝乱れた布団の上に倒れ込むと、政宗の指が元親の額を弾いた。
「調子に乗ってんじゃねぇぞ」
精々凄味を効かせて見せるが、元親はもう政宗を知っていた。
「昨夜は可愛い声で俺を呼んでたじゃないかよ」
体を入れ替えて、政宗を布団に縫い止めるようにすると、元親が薄い唇に口づけた。
「寝言は寝てる時に言えよ、You damn fool」
襦袢の中に忍び込んだ元親の指先がくすぐったいのか、政宗がくすくすと笑いながら言った。
刃を交えている時も、元親の目が釘付けになるほど美しいと思った竜は、褥の中では艶めかしく愛らしかった。
「昼日中だってのに、盛ってんなよ」
自分の腿の間に体を割り込ませた元親の頭を、政宗はまた容赦なく叩いた。
「何笑ってやがるんだよ」
女子供が相手では無い、政宗もかなりきつく叩いているが、叩かれるたびに元親の顔に笑みが広がる。
「へらへらすんなよ、pervertが」
何を言われようと、元親は笑顔のまま政宗に口づける。
これが政宗流の愛情なのだ……。元親に初めから判っていた。悲しい目をして人を支配しようとする竜、寂しさは誰にも見せる事は無い孤独。政宗はそんな孤高の中に自分を置いていた。片倉小十郎を筆頭に、慕って来る家臣は多くあるが、政宗の孤独は誰にも埋める事が出来なかった。
「もっと言えよ。あんたの声、好きだ」
元親が耳を噛むように言うと、政宗の背がびくりと震えた。もう、こうなっては元親のいいようにされてしまう……、そう思っても、政宗はこんな風に流されるのが嫌では無かった。
戦巧者と言えば聞こえがいいが、政宗の好戦的な態度は周りに敵ばかりを作る。誰に判らなくとも、政宗自身の中に理想の国があれば、それでいいと思っていたが、埋められない孤独の中に稚い子供のままの独眼竜がいた。
「ちっ…しょうがねぇな…」
弾み始めた息の下で言った政宗が、最後とばかりに元親の頭に拳骨を落とした。
「昼餉前まで付き合ってやる」
「へへっ…そうこなくちゃ」
意外な事に感じるが、家臣たちは勿論、戦の相手でも無い限り、政宗は人に手を上げたりしない。これは元親限定なのだ。
元親はそれが嬉しい。自分にだけ甘える政宗が、元親には嬉しいのだ。
不器用な愛情を示す政宗が、これまでどうして生きて来たのか……、それを思うと元親の頬はまた緩んだ。
……俺の政宗は、可愛いねぇ……。
障子越しの陽ざしを恥ずかしがる政宗の為に、元親は足元に蹴り飛ばされていた布団を被った。
固い、固い竜の鱗の中は、瑞々しい果実。元親だけの為に甘く熟れるのだった。
元親が求めるものは、目に見える宝では無かった。自分の血を滾らせてくれる何か、それを求めただけだった。
奥州を訪れたのも、それが理由だった。
供も無く、話相手は鸚鵡だけ。自由気ままは信条の鬼が島、そこを離れてまでみたのは、自分を熱くさせるものを探す為だ。
一目見た瞬間に、これが自分の探していたものだと判った。
三日月の前立ての下、一つ目は誰にも無い輝きを持っていた。天下取りと嘯く口も、元親を魅了してやまなかった。
元親は一目で竜に魅入られた。
何もかも捨てて、この地に住まう事も厭わない。運命の相手だと思えた。
「何をニヤニヤ見てやがるんだよ」
眠っていたと思った政宗の隻眼が、気怠げに開かれた。緋色の襦袢をだらしなく羽織った腕が伸びて、元親の頭を叩く。
「いてっ…なんだよ、可愛い顔して寝てんなと思っただけだろーが」
「…そう言う恥ずかしい事を、言うんじゃねぇよ」
元親はもう一つ頭を叩かれた。
今度は元親も黙って叩かれはしない、政宗の腕を引き寄せて自分の胸の抱え込んだ。六爪を操るようには見えない細い腰を抱きよせて、寝乱れた布団の上に倒れ込むと、政宗の指が元親の額を弾いた。
「調子に乗ってんじゃねぇぞ」
精々凄味を効かせて見せるが、元親はもう政宗を知っていた。
「昨夜は可愛い声で俺を呼んでたじゃないかよ」
体を入れ替えて、政宗を布団に縫い止めるようにすると、元親が薄い唇に口づけた。
「寝言は寝てる時に言えよ、You damn fool」
襦袢の中に忍び込んだ元親の指先がくすぐったいのか、政宗がくすくすと笑いながら言った。
刃を交えている時も、元親の目が釘付けになるほど美しいと思った竜は、褥の中では艶めかしく愛らしかった。
「昼日中だってのに、盛ってんなよ」
自分の腿の間に体を割り込ませた元親の頭を、政宗はまた容赦なく叩いた。
「何笑ってやがるんだよ」
女子供が相手では無い、政宗もかなりきつく叩いているが、叩かれるたびに元親の顔に笑みが広がる。
「へらへらすんなよ、pervertが」
何を言われようと、元親は笑顔のまま政宗に口づける。
これが政宗流の愛情なのだ……。元親に初めから判っていた。悲しい目をして人を支配しようとする竜、寂しさは誰にも見せる事は無い孤独。政宗はそんな孤高の中に自分を置いていた。片倉小十郎を筆頭に、慕って来る家臣は多くあるが、政宗の孤独は誰にも埋める事が出来なかった。
「もっと言えよ。あんたの声、好きだ」
元親が耳を噛むように言うと、政宗の背がびくりと震えた。もう、こうなっては元親のいいようにされてしまう……、そう思っても、政宗はこんな風に流されるのが嫌では無かった。
戦巧者と言えば聞こえがいいが、政宗の好戦的な態度は周りに敵ばかりを作る。誰に判らなくとも、政宗自身の中に理想の国があれば、それでいいと思っていたが、埋められない孤独の中に稚い子供のままの独眼竜がいた。
「ちっ…しょうがねぇな…」
弾み始めた息の下で言った政宗が、最後とばかりに元親の頭に拳骨を落とした。
「昼餉前まで付き合ってやる」
「へへっ…そうこなくちゃ」
意外な事に感じるが、家臣たちは勿論、戦の相手でも無い限り、政宗は人に手を上げたりしない。これは元親限定なのだ。
元親はそれが嬉しい。自分にだけ甘える政宗が、元親には嬉しいのだ。
不器用な愛情を示す政宗が、これまでどうして生きて来たのか……、それを思うと元親の頬はまた緩んだ。
……俺の政宗は、可愛いねぇ……。
障子越しの陽ざしを恥ずかしがる政宗の為に、元親は足元に蹴り飛ばされていた布団を被った。
固い、固い竜の鱗の中は、瑞々しい果実。元親だけの為に甘く熟れるのだった。
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