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晩稲で可愛い慶次を小十郎さんに料理させるだけのお話です…orz
最終話だけはエロ無しでした。
晩稲で可愛い慶次を小十郎さんに料理させるだけのお話です…orz
最終話だけはエロ無しでした。
かん、と渇いた音をさせて、五色の羽がくるくると回る。
「小十郎さーん!今度は取ってねぇ~~~」
慶次の打ち上げた羽を、小十郎一度も打ち返せていない。
小十郎の身体能力をもってすれば、羽子板などはそれこそ子供の遊び……のはずだが、空振りばかりを繰り返している。
「あ~~」
今度も空振りして……慶次が筆を持って近付いて来る。
「……今度は~…眉毛v」
小十郎の顔は、もう髭を描かれ、×やら○やら描かれ……今、左の眉をヘの字にされて、普段の小十郎から想像もつかない有り様になっている。
「次は打ち返してよね」
にっこり笑って羽子板を構える慶次。
足元の羽を拾った小十郎、少し慶次から離れた。
「俺が落したら、3回描いていいからねぇ~!」
小十郎の真っ黒な顔に、慶次にっこり笑いながら言う。
黙って羽を構えた小十郎の手元で、かんっ!と強い音がして五色の羽が高く高く打ち上げられた。
「慶次!ずっと、俺と暮らさねぇか!」
「え…?」
高く舞い上がった羽が、中天に差し掛かった陽の光の中でくるくると回る。
真っ黒な顔の小十郎、慶次を真直ぐに見ている。
「小十郎さん…今……」
ぽとんと、慶次の足元に羽が落ちた。飛んで来る羽など、今の慶次にはどうでもいい事。小十郎の言葉が、もう一度聞きたい。
「……落したな……」
「え…?」
いつもの小十郎なら、気の弱い者は逃げ出したくなるような壮絶な笑みを浮かべているのだが……出来損ないの奴凧のような顔では様にならない。
「う…嘘!ひどいよ!小十郎さん!ずるいよ!!」
……こんな事で嘘つくなんて……一瞬でも真に受けてしまったのが悲しい。
小十郎と割り無い仲とはなったが、将来を思わせるような言葉は一度も口にした事のない二人。慶次は小十郎の重荷になるのが怖くて……小十郎は……小十郎には『竜の右目』という代わりのいない役目がある……それは終世をかけた小十郎の誓い…自分の色恋でどうにか出来る事では無いのだ。
……判ってたもん……それでも、そんな嘘を吐かれたのが悲しい。それでも、信じて縋ってしまう自分が悲しい………。
筆を持って近付いて来る小十郎を見るのが辛くて、慶次俯いた。
「俺は3回だよな?」
小十郎にしゃがめと言われて、慶次大人しく膝を突いた。
「こっち向きな」
顎を掴まれて顔を上げられたが、目を合わせるのが辛くて、ぎゅっと目を閉じる慶次。
「じゃぁ……3回な…」
固く閉じた慶次の瞼に触れたのは、冷たい筆では無くて………小十郎の唇。
「1回」
瞼に口付けを一つ。
「2回」
頬にも一つ。
「3回」
唇は柔らかく吸われて。
「……慶次、ずっと俺といてくれ……」
「こじゅ…ろうさぁん……」
目を開いた慶次の瞳に、照れたように笑う小十郎。
真っ黒けだけど……やっぱり、男前すぎるよ…小十郎さん………。
慶次の桜色の髪が小十郎の胸に埋められ、哀しみでは無い暖かい涙がその胸を濡らす。
「小十郎さーん!今度は取ってねぇ~~~」
慶次の打ち上げた羽を、小十郎一度も打ち返せていない。
小十郎の身体能力をもってすれば、羽子板などはそれこそ子供の遊び……のはずだが、空振りばかりを繰り返している。
「あ~~」
今度も空振りして……慶次が筆を持って近付いて来る。
「……今度は~…眉毛v」
小十郎の顔は、もう髭を描かれ、×やら○やら描かれ……今、左の眉をヘの字にされて、普段の小十郎から想像もつかない有り様になっている。
「次は打ち返してよね」
にっこり笑って羽子板を構える慶次。
足元の羽を拾った小十郎、少し慶次から離れた。
「俺が落したら、3回描いていいからねぇ~!」
小十郎の真っ黒な顔に、慶次にっこり笑いながら言う。
黙って羽を構えた小十郎の手元で、かんっ!と強い音がして五色の羽が高く高く打ち上げられた。
「慶次!ずっと、俺と暮らさねぇか!」
「え…?」
高く舞い上がった羽が、中天に差し掛かった陽の光の中でくるくると回る。
真っ黒な顔の小十郎、慶次を真直ぐに見ている。
「小十郎さん…今……」
ぽとんと、慶次の足元に羽が落ちた。飛んで来る羽など、今の慶次にはどうでもいい事。小十郎の言葉が、もう一度聞きたい。
「……落したな……」
「え…?」
いつもの小十郎なら、気の弱い者は逃げ出したくなるような壮絶な笑みを浮かべているのだが……出来損ないの奴凧のような顔では様にならない。
「う…嘘!ひどいよ!小十郎さん!ずるいよ!!」
……こんな事で嘘つくなんて……一瞬でも真に受けてしまったのが悲しい。
小十郎と割り無い仲とはなったが、将来を思わせるような言葉は一度も口にした事のない二人。慶次は小十郎の重荷になるのが怖くて……小十郎は……小十郎には『竜の右目』という代わりのいない役目がある……それは終世をかけた小十郎の誓い…自分の色恋でどうにか出来る事では無いのだ。
……判ってたもん……それでも、そんな嘘を吐かれたのが悲しい。それでも、信じて縋ってしまう自分が悲しい………。
筆を持って近付いて来る小十郎を見るのが辛くて、慶次俯いた。
「俺は3回だよな?」
小十郎にしゃがめと言われて、慶次大人しく膝を突いた。
「こっち向きな」
顎を掴まれて顔を上げられたが、目を合わせるのが辛くて、ぎゅっと目を閉じる慶次。
「じゃぁ……3回な…」
固く閉じた慶次の瞼に触れたのは、冷たい筆では無くて………小十郎の唇。
「1回」
瞼に口付けを一つ。
「2回」
頬にも一つ。
「3回」
唇は柔らかく吸われて。
「……慶次、ずっと俺といてくれ……」
「こじゅ…ろうさぁん……」
目を開いた慶次の瞳に、照れたように笑う小十郎。
真っ黒けだけど……やっぱり、男前すぎるよ…小十郎さん………。
慶次の桜色の髪が小十郎の胸に埋められ、哀しみでは無い暖かい涙がその胸を濡らす。
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