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拍手にコメント下さった方、ありがとうございます!
3/8『『Cherry〜』を読ませて〜』とコメント下さった方*ありがとうございます!ダーリンは呼んでるのも可愛いし、呼ばれるのもいいですよね(^^)マサケイは初心で可愛らしい感じが好きなのです。鼻水垂らしてもかっこいい政宗(笑)子供っぽい所もあるけれど自分の立場は解ってるみたいな所が萌えますvマサケイは男前政宗を目指そうと思っているのですが、よろしかったらまた、おつき合い下さいませv
↓チカダテです。
竜に餌付けされる鬼。
3/8『『Cherry〜』を読ませて〜』とコメント下さった方*ありがとうございます!ダーリンは呼んでるのも可愛いし、呼ばれるのもいいですよね(^^)マサケイは初心で可愛らしい感じが好きなのです。鼻水垂らしてもかっこいい政宗(笑)子供っぽい所もあるけれど自分の立場は解ってるみたいな所が萌えますvマサケイは男前政宗を目指そうと思っているのですが、よろしかったらまた、おつき合い下さいませv
↓チカダテです。
竜に餌付けされる鬼。
元親、柱に括られたまま目が覚めた。
括られてはいても牢に繋がれているわけではない。廊下に面した障子を透かす朝の光に起こされた。
足を括った竹は外されて、夜着も戻されている。
……何考えてやがる………
吐精した政宗の口付けを受けてから、元親の記憶は無い。口中に広がった苦味を思えば、薬を盛られたのかも知れない。
状況を考えれば、政宗に玩ばれたような有り様だが………元親にそんな印象は残っていない。
元親の熱を求める政宗は、滑稽なほど真剣で美しかった。喘ぎ音だけでも思い出せば萌して来るほど、艶かしい様子を見せた政宗。それは元親が今までに出逢った事のないケモノ。
……竜の肌身を見た男は………
緋色の襦袢に守られたような政宗の肌身を思った。
何故あれほど嫌がったのだろう……あれほど元親を煽っていた政宗だ、恥じらいと言う事は無いだろう。
「腹が減ったぜ………」
夕べは政宗の中に幾度果てたか解らないのだ、腹が減るのも無理は無い。
空腹を持て余してぼんやりとしていると、障子の外に人影が立った。
……政宗か…?……
開けられた障子の向こうには、竜の右目が立っていた。
「飯だ」
律儀な腕に下げられた重箱は、黒漆に金蒔絵の豪奢な物だ。
元親に近付いた小十郎、柱に括られた元親の右手だけを外した。
「ありがてぇ。腹が減って死にそうだったぜ」
蓋を取って目の前に置かれた重箱の中は、外身の豪華さを裏切らないものだった。
がつがつと手掴かみで食べていた元親だが、少し腹が落ち着くとその味付けや細工の見事さに驚いた。
「田舎にしちゃぁ、腕のいい料理人がいるらしいな」
松毬にされた鯛を頬張った元親が言うと、
「これは筆頭が作られたものだ」
苦い顔つきで小十郎が言った。
「へぇ……竜の兄さんはこんな事も出来るのか……」
甘く炊いた百合根を牡丹の花のように飾った物や、綺麗に面取りされた甘煮、焼き物に仄かに香る木の芽の清々しさなどを、政宗が作ったのかと思うと意外だった。
「……こんなに作んのは大変だったろうに……」
自分がこれほど疲労しているのだ、受け入れた政宗の疲労はもっと多いはずだ。
……どんな顔して作ったんだろ………元親の頬に朱が上った。
「あのさ……竜の兄さんに言ってくれねーか?俺は逃げる気はねぇから……その……これを解いちゃくれないかって…」
昨日の政宗の行動が気紛れだったにしても、また、元親求められる事があれば……政宗を抱き締めたかった。
「……筆頭ももう直いらっしゃる。自分で頼めばいい」
戦を仕掛けた相手なのだから、元親が小十郎に疎ましく思われるのは仕方が無い。だが、元親には小十郎の態度の頑さがもっと別な理由を持っているように見える。夕べの政宗の様子も合わせて聞いてみたい所だが……多分この男は答えないのだろう。
「手を解いてやったら何をするつもりだ?」
開けたままの障子の外に政宗があらわれた。昨夜の緋襦袢とは打って変わって、戦装束と変わらないような支度をしている。きっちりと首元まで締められた上着に、細い袴のような物を付けている。
「……そうだな…まずは、飯に感謝してあんたを抱き締めるな」
にやりと笑った元親に、小十郎は目を丸くして政宗は吹き出した。
「amusing!…面白ぇ……解いてやるぜ」
「筆頭!」
「Shut up!」
止めようとする小十郎を遮って、政宗短刀を出すと元親を括っている縄を切った。
「さぁ、どうする?逃げるか…?」
手首を摩っている元親を見下ろした政宗の顔は面白がっておるようにも見えるが……目は夕べと同じような色を持っている。
「逃げねぇって言っただろ?」
立ち上がった元親、政宗の肩を引き寄せて抱き締めた。
「解いてくれたら…抱きてぇって言っただろ」
………いい匂いがするじゃねぇか…………
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括られてはいても牢に繋がれているわけではない。廊下に面した障子を透かす朝の光に起こされた。
足を括った竹は外されて、夜着も戻されている。
……何考えてやがる………
吐精した政宗の口付けを受けてから、元親の記憶は無い。口中に広がった苦味を思えば、薬を盛られたのかも知れない。
状況を考えれば、政宗に玩ばれたような有り様だが………元親にそんな印象は残っていない。
元親の熱を求める政宗は、滑稽なほど真剣で美しかった。喘ぎ音だけでも思い出せば萌して来るほど、艶かしい様子を見せた政宗。それは元親が今までに出逢った事のないケモノ。
……竜の肌身を見た男は………
緋色の襦袢に守られたような政宗の肌身を思った。
何故あれほど嫌がったのだろう……あれほど元親を煽っていた政宗だ、恥じらいと言う事は無いだろう。
「腹が減ったぜ………」
夕べは政宗の中に幾度果てたか解らないのだ、腹が減るのも無理は無い。
空腹を持て余してぼんやりとしていると、障子の外に人影が立った。
……政宗か…?……
開けられた障子の向こうには、竜の右目が立っていた。
「飯だ」
律儀な腕に下げられた重箱は、黒漆に金蒔絵の豪奢な物だ。
元親に近付いた小十郎、柱に括られた元親の右手だけを外した。
「ありがてぇ。腹が減って死にそうだったぜ」
蓋を取って目の前に置かれた重箱の中は、外身の豪華さを裏切らないものだった。
がつがつと手掴かみで食べていた元親だが、少し腹が落ち着くとその味付けや細工の見事さに驚いた。
「田舎にしちゃぁ、腕のいい料理人がいるらしいな」
松毬にされた鯛を頬張った元親が言うと、
「これは筆頭が作られたものだ」
苦い顔つきで小十郎が言った。
「へぇ……竜の兄さんはこんな事も出来るのか……」
甘く炊いた百合根を牡丹の花のように飾った物や、綺麗に面取りされた甘煮、焼き物に仄かに香る木の芽の清々しさなどを、政宗が作ったのかと思うと意外だった。
「……こんなに作んのは大変だったろうに……」
自分がこれほど疲労しているのだ、受け入れた政宗の疲労はもっと多いはずだ。
……どんな顔して作ったんだろ………元親の頬に朱が上った。
「あのさ……竜の兄さんに言ってくれねーか?俺は逃げる気はねぇから……その……これを解いちゃくれないかって…」
昨日の政宗の行動が気紛れだったにしても、また、元親求められる事があれば……政宗を抱き締めたかった。
「……筆頭ももう直いらっしゃる。自分で頼めばいい」
戦を仕掛けた相手なのだから、元親が小十郎に疎ましく思われるのは仕方が無い。だが、元親には小十郎の態度の頑さがもっと別な理由を持っているように見える。夕べの政宗の様子も合わせて聞いてみたい所だが……多分この男は答えないのだろう。
「手を解いてやったら何をするつもりだ?」
開けたままの障子の外に政宗があらわれた。昨夜の緋襦袢とは打って変わって、戦装束と変わらないような支度をしている。きっちりと首元まで締められた上着に、細い袴のような物を付けている。
「……そうだな…まずは、飯に感謝してあんたを抱き締めるな」
にやりと笑った元親に、小十郎は目を丸くして政宗は吹き出した。
「amusing!…面白ぇ……解いてやるぜ」
「筆頭!」
「Shut up!」
止めようとする小十郎を遮って、政宗短刀を出すと元親を括っている縄を切った。
「さぁ、どうする?逃げるか…?」
手首を摩っている元親を見下ろした政宗の顔は面白がっておるようにも見えるが……目は夕べと同じような色を持っている。
「逃げねぇって言っただろ?」
立ち上がった元親、政宗の肩を引き寄せて抱き締めた。
「解いてくれたら…抱きてぇって言っただろ」
………いい匂いがするじゃねぇか…………
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