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拍手下さった方、ありがとうございます!
↓コジュケイ現パロです。
このお話の設定は、Aosaのёkoさんのご本にお邪魔させていただいた、伊達組若頭片倉小十郎と、大学生慶次とのちょっと年の差カップリングです。
仙台で伊達組組長、伊達政宗に保護された訳あり前田組組長の甥っこ慶次と、伊達組の若頭、強面の小十郎さんのメロメロに甘いおはなしです。たぶん……これだけで読んでも大丈夫だと思うのですが………
↓ёkoさんのお宅のオフラインにサンプルがあります。…もう、ёkoさんの慶次が可愛いのですv

↓コジュケイ現パロです。
このお話の設定は、Aosaのёkoさんのご本にお邪魔させていただいた、伊達組若頭片倉小十郎と、大学生慶次とのちょっと年の差カップリングです。
仙台で伊達組組長、伊達政宗に保護された訳あり前田組組長の甥っこ慶次と、伊達組の若頭、強面の小十郎さんのメロメロに甘いおはなしです。たぶん……これだけで読んでも大丈夫だと思うのですが………
↓ёkoさんのお宅のオフラインにサンプルがあります。…もう、ёkoさんの慶次が可愛いのですv

車に乗ろうとしていた慶次、車の下から聞こえる小さな声に屈み込んだ。
慶次の車は、政宗からのプレゼント。小十郎を送り迎えする為に買ってもらった、メタリックピンクの可愛い車だ。昨日、帰って来て止めた時には何もなかったはずなのだが……車の下に段ボールが僅かに覗いている。
「…?」
昨日も、今日も風はそれほど強くなかったはずだから、風に飛ばされて来たのでもなさそうだし……。訝しくは思ったが、その段ボールを引っぱりだしてみた。
「にーっ!にー!にー!」
慶次の目が丸くなって……にっこりと微笑んだ。段ボールの中は子猫だらけ。まだ目も開いてない子猫が6匹大きく口を開けて泣いている。
「か…かわいー!」
買い物に行こうと思って駐車場に来た慶次だったが、段ボールを抱えて大慌てで部屋に戻った。
「どうしたんだろ…ねぇ、おまえ達、捨て子?」
リビングの派手な豹柄のラブチェアに座って、段ボールの中の赤ちゃん猫をそっと撫でる。1匹を撫でると、隣の子猫が自分も撫でろと言わんばかりに摺り寄って来る。
「かわい〜〜〜〜!!」
慶次の指を母猫のおっぱいだとでも思っているのか、小さな口が吸い付いてちゅうちゅうと音を立てている。
「くすぐったいよぉ」
慶次の手よりも小さい子猫に吸い付かれて、くすくすと笑っていたが、慶次も子猫がお腹を空かせているのは気付いた。
「何上げればいいのかなぁ……牛乳…?」
牛乳を上げるにしても、お皿から飲めるようには見えなかった。
「あっ!そっか!」
慶次はまた段ボールを抱えてまた家を出た。
確か、小十郎のマンションに近い別なマンションに獣医があったはず。ここに住み始めてすぐの頃に、辺りを歩き回っていて見つけたのだ。
うろ覚えの道を段ボール抱えて歩く間も、子猫達の大合唱は続いている。
「あった!」
オレンジ色のレンガの外観に覚えがあった。動物病院の看板もある。
「こんにちは……」
そっとドアを開けると、ピンクの白衣を着たナースがにっこりと慶次に微笑みかけた。
「こんにちは、今日はどうなさいましたか?」
「あの…猫拾って……どうやって飼っていいかわかんないんだけど……」
「里親探しですか?」
「ううん。自分で飼いたいんだけど……えと…ご飯とか…」
動物病院にくれば、どうすればいいか教えてくれると思っていた慶次、ちょっと不安になって来た。
「じゃぁ……まずは、病気がないか調べた方がいいですね」
慶次が戸惑っているのを察したのか、受付のナースがまたにっこりと微笑んで言った。
「うん。お願いします」
……そうか…捨て子じゃ、病気にかかってるかも知れないしな………慶次もほっとして、待ち合い室で順番を待っていた。
「予防注射?」
先に待ち合い室のソファにいた優しそうなおばあちゃんが慶次の段ボールを覗き込んだ。
「わかんないんだけど……さっき拾ったから……」
「あらあら……大変ねぇ」
おばあちゃんは綺麗な毛並みのロシアンブルーを抱いている。
「おばあちゃんちの子は注射?」
「痛み止めを貰いに来たの。もう、それしかしようがないから……」
おばあちゃんの手が、抱いた猫の頭を撫でた。
「飼おうって思った時に、覚悟はしていたんだけど………悲しいものね」
治らない病気………慶次の胸が痛くなった。
「……ごめんね。余計な事聞いちゃった……」
しょんぼりする慶次に、おばあちゃんに抱かれたロシアンブルーが小さく鳴いて見せた。
「大丈夫よ。桜さんも大丈夫って言ってるし」
「桜さんって言うの?」
「そうよ。10年前の春にうちの子になったの。ね?桜さん」
10年……一口に10年と言うと長く思えるが、毎日一緒に暮らした家族のようなものが、10年でいなくなってしまうかも知れない………桜さんを見ていた慶次の鼻の奥が痛くなった。
「あらあら、ごめんなさいね」
おばあちゃんにハンカチを差し出されて、慶次も自分が泣いている事に気付いた。
「ごめんね…俺……」
ハンカチを借りて涙を拭いていると、診察室から桜さんを呼ぶ声がした。
「お先にね」
慶次が礼を言ってハンカチを返すと、おばあちゃんと桜さんは診察室に入って行った。
……そういう覚悟をしなくちゃ……飼えないよね………
段ボールの中の子猫達は、元気に鳴いているが……この子達も、いつかは年をとったり病気になったりするかも知れない……今が可愛いからと言って、簡単に飼おうなんて思って良かったのかな………。
一人で待ち合い室にいると、なんだか心細くなって来る。
……小十郎さん……小十郎の顔を思い出して、慶次はっとした。小十郎になんの相談もしてない………。慶次は小十郎の家に居候しているようなものだ、家主の小十郎に相談も無しに猫を飼うのはまずいと思った。
………どうしよう………
電話だけでもしようかと思っていたら、診察室から今度は慶次が呼ばれた。
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慶次の車は、政宗からのプレゼント。小十郎を送り迎えする為に買ってもらった、メタリックピンクの可愛い車だ。昨日、帰って来て止めた時には何もなかったはずなのだが……車の下に段ボールが僅かに覗いている。
「…?」
昨日も、今日も風はそれほど強くなかったはずだから、風に飛ばされて来たのでもなさそうだし……。訝しくは思ったが、その段ボールを引っぱりだしてみた。
「にーっ!にー!にー!」
慶次の目が丸くなって……にっこりと微笑んだ。段ボールの中は子猫だらけ。まだ目も開いてない子猫が6匹大きく口を開けて泣いている。
「か…かわいー!」
買い物に行こうと思って駐車場に来た慶次だったが、段ボールを抱えて大慌てで部屋に戻った。
「どうしたんだろ…ねぇ、おまえ達、捨て子?」
リビングの派手な豹柄のラブチェアに座って、段ボールの中の赤ちゃん猫をそっと撫でる。1匹を撫でると、隣の子猫が自分も撫でろと言わんばかりに摺り寄って来る。
「かわい〜〜〜〜!!」
慶次の指を母猫のおっぱいだとでも思っているのか、小さな口が吸い付いてちゅうちゅうと音を立てている。
「くすぐったいよぉ」
慶次の手よりも小さい子猫に吸い付かれて、くすくすと笑っていたが、慶次も子猫がお腹を空かせているのは気付いた。
「何上げればいいのかなぁ……牛乳…?」
牛乳を上げるにしても、お皿から飲めるようには見えなかった。
「あっ!そっか!」
慶次はまた段ボールを抱えてまた家を出た。
確か、小十郎のマンションに近い別なマンションに獣医があったはず。ここに住み始めてすぐの頃に、辺りを歩き回っていて見つけたのだ。
うろ覚えの道を段ボール抱えて歩く間も、子猫達の大合唱は続いている。
「あった!」
オレンジ色のレンガの外観に覚えがあった。動物病院の看板もある。
「こんにちは……」
そっとドアを開けると、ピンクの白衣を着たナースがにっこりと慶次に微笑みかけた。
「こんにちは、今日はどうなさいましたか?」
「あの…猫拾って……どうやって飼っていいかわかんないんだけど……」
「里親探しですか?」
「ううん。自分で飼いたいんだけど……えと…ご飯とか…」
動物病院にくれば、どうすればいいか教えてくれると思っていた慶次、ちょっと不安になって来た。
「じゃぁ……まずは、病気がないか調べた方がいいですね」
慶次が戸惑っているのを察したのか、受付のナースがまたにっこりと微笑んで言った。
「うん。お願いします」
……そうか…捨て子じゃ、病気にかかってるかも知れないしな………慶次もほっとして、待ち合い室で順番を待っていた。
「予防注射?」
先に待ち合い室のソファにいた優しそうなおばあちゃんが慶次の段ボールを覗き込んだ。
「わかんないんだけど……さっき拾ったから……」
「あらあら……大変ねぇ」
おばあちゃんは綺麗な毛並みのロシアンブルーを抱いている。
「おばあちゃんちの子は注射?」
「痛み止めを貰いに来たの。もう、それしかしようがないから……」
おばあちゃんの手が、抱いた猫の頭を撫でた。
「飼おうって思った時に、覚悟はしていたんだけど………悲しいものね」
治らない病気………慶次の胸が痛くなった。
「……ごめんね。余計な事聞いちゃった……」
しょんぼりする慶次に、おばあちゃんに抱かれたロシアンブルーが小さく鳴いて見せた。
「大丈夫よ。桜さんも大丈夫って言ってるし」
「桜さんって言うの?」
「そうよ。10年前の春にうちの子になったの。ね?桜さん」
10年……一口に10年と言うと長く思えるが、毎日一緒に暮らした家族のようなものが、10年でいなくなってしまうかも知れない………桜さんを見ていた慶次の鼻の奥が痛くなった。
「あらあら、ごめんなさいね」
おばあちゃんにハンカチを差し出されて、慶次も自分が泣いている事に気付いた。
「ごめんね…俺……」
ハンカチを借りて涙を拭いていると、診察室から桜さんを呼ぶ声がした。
「お先にね」
慶次が礼を言ってハンカチを返すと、おばあちゃんと桜さんは診察室に入って行った。
……そういう覚悟をしなくちゃ……飼えないよね………
段ボールの中の子猫達は、元気に鳴いているが……この子達も、いつかは年をとったり病気になったりするかも知れない……今が可愛いからと言って、簡単に飼おうなんて思って良かったのかな………。
一人で待ち合い室にいると、なんだか心細くなって来る。
……小十郎さん……小十郎の顔を思い出して、慶次はっとした。小十郎になんの相談もしてない………。慶次は小十郎の家に居候しているようなものだ、家主の小十郎に相談も無しに猫を飼うのはまずいと思った。
………どうしよう………
電話だけでもしようかと思っていたら、診察室から今度は慶次が呼ばれた。
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